「仕事で英語を使い始める必要があるが、日ごろは忙しいので仕事の合間にもできる具体的な勉強方法を知りたい。」
「業務で英語を使うためにどのくらいのレベルの英語力が必要なのだろうか?」
「そもそも自分に英語でコミュニケーションをとれるのか不安」
こんな疑問に答えます。
本記事では
について紹介します。
この記事を書いている私は、元大手メーカエンジニア。
会社員時代は海外駐在も経験し、社内外問わず北米や欧州のメンバーと英語でコミュニケーションをとりながら仕事をしてきました。
すぐできる!仕事で英語を使うために取り組むべき3つのこと
結論は、次の3つです。
メール表現を覚える
メール表現を学ぶことは、仕事で使う英語を学ぶ方におすすめの勉強方法です。
- 文章でのやりとりなので、事前に調べられる
- 相手に送る前に見直しができる
- 英語の聞き取りをしなくてよい
これらの理由から、例え英語の苦手な人であったとしても始めやすいです。
また、仕事で使うメールの表現は、ほとんどの場合次の5つのうちのどれかです。
- 問い合わせ
- 回答
- 依頼
- 謝罪
- お礼
書き出し、結びに加えて、これらの用件で使う表現を覚えておけば、時間をかけずに書くことができます。
メールでよく使う表現については、別途紹介します。
テクニカルタームとそれに関連する表現を覚える
これはある意味必須ですが、仕事に関わる専門用語や独特の表現は覚えておきましょう。
覚えるまでもなく、現にそういった環境で仕事をされていれば、すでに習得されているのではないでしょうか。
ここでひとつポイントを挙げると、関連する品詞まで覚えておくとよいということです。
技術用語や専門用語には、組み合わせて使われる動詞があるはずです。
例えば私の仕事では、
FEA (Finite Element Analysis) …有限要素解析。日本ではFEMの方が一般的。
というワードが使われることがありました。
これだけでも良いですが、これに動詞の “run”を組み合わせて
run FEA…有限要素解析をする
という表現まで覚えておくと、とても実践向きとなりますね。
Can you please run a FEA under that condition by next week?
“来週までにその条件で解析していただけますか。”
中学英語と組み合わせれば、立派に仕事で使える英語になります。
専門用語だけでなく関連する品詞も覚えることで、メールや会話での使いやすさが一気に上がります。
発言することを英語で準備しておく
メールの表現やテクニカルタームを学んだからと言って、会議の場でいきなり発言して英語で議論を交わすことは簡単でないでしょう。
でも、相手に聞いてみたいことや話したいことの表現を事前に準備しておけば、発言すること自体の難易度はグッと下がるはずです。
決まったフレーズを使う仕事であればその表現を準備しておけばよいですし、
会議であれば事前にもらっている資料についてのことや、その日の会議の議題に関係する質問などでも良いでしょう。
あなたが発言したことに対する返答を聞き取れなかったり、うまく返事ができないこともあるかも知れません。
でも、そういった経験こそ、英語学習そのものです。
どうしても失敗が許されない場合は、
That’s understood.
“わかりました。”
や
Thank you for your investigation.
“調査ありがとうございました。”
など、それひとつで完結する表現から始めてみても良いです。
一度でも発言すれば、英語で発言することの敷居はずっとさがり、あなたが英語の勉強を続ける道が一気に開けるのです。
仕事で英語を使っている人の英語レベルとは
ズバリ、TOEIC300点台からです。
必要な単語や表現さえ押さえておけば、十分に仕事に使えるからです。
これは私の経験から言えることで、私が働き始めたとき、私の周りには国外とのプロジェクトに関わって仕事をする人がたくさんいました。
会議で自分の主張を発言し、交渉を行う人。
自分の意図を説明し、相手を納得させる人。
アメリカ人相手にメールで英語で問い合わせをしたり、質問に答えたりする人。
実は、私がともに仕事をしていた人の多くは、TOEICの点数はそこまで高くありません。
300点台という人もいました。
なぜでしょうか。
これは、意図を伝えるために正しい表現をつかっているからです。
言い換えれば、必要なことを伝えるのに最低限の表現を習得していれば、必ずしも英検やTOEICの成績が高くなくもよいはずです。
そんな馬鹿な、と思われるかもしれません。
多くの人は、英語で仕事をする人と聞いたら次のような人を思い浮かべるでしょう。
・外資系の会社で働いていてTOEICは800点以上、プレゼンや社内外の調整業務を流暢な英語でこなす人物
・外国語の講師で英検は1級、帰国子女で留学経験がある、英語の専門家のような人
私も社会人になるまでは潜在的にそんな人物を想像していました。
もちろん、ビジネスの世界にはこういった方がたくさんいらっしゃいますし、仕事で求められる英語力は業務によって異なります。
しかし、実際は自分やりとりしたいことの表現を知っていれば、総合的な英語力は高くなくともコミュニケーションは成立します。
TOEICや英検は英語力の水準をはかるためのものなので、この点数や級が高ければ総合的な英語力は高く、多くの場面で正しい表現で意図を伝えられるでしょう。
でも、たとえ300点台であったとしても、その人が仕事で使う表現の8割を知っていればどうでしょうか。
立派にコミュニケーションが成立し、英語を使って仕事をすることができるのです。
あなたも仕事で英語を使える理由
誰にでも仕事で英語を使うことができます。
必要な表現さえ押さえておけば良いからです。
事実として、私と同じプロジェクトで仕事をしながら、TOEIC 800点越で仕事で英語を使わない人もいたし、300点台でも自信をもって使う人もいました。
今、何も知らなくても、これから覚えてゆけばよいのです。
英語を「使える」「使えない」に、今のあなたの英語力は関係ありません。
ぜひ、今日から使える英語の表現を覚えてみてくださいね。